Natty or Not

Natty or Not?は写真で分かる?研究データで見る「ナチュラルの限界」5つの事実

約5分で読めます公開 2026-11-07 ・ 更新 2026-11-08記事内に広告を含みます
黒い背景で背中の筋肉を見せる人の後ろ姿
Photo: Nigel Msipa / Unsplash
この記事の結論
  • 写真1枚でナチュラルかどうかを見抜く方法は、ない
  • ナチュラルの平均はFFMI 21.8くらい、上の端は25くらい(例外あり)
  • ライト・パンプ・角度・測り方で、見た目も数字もすぐ変わる

鍛えた体の写真に飛びかう「Natty or Not?(ナチュラルか、そうじゃないか)」。先に結論を言うと、写真1枚で見抜く方法は、研究上ありません。でも「ナチュラルでどこまで行けるか」は、かなり分かっています。5つの事実で見ていきます。

ナチュラルの平均は「FFMI 21.8」、上の端は25くらい

薬を使っていない人は平均21.8、いちばん高くて25.0。ただし「25未満ならナチュラル」とも言えない。
21.8使っていない人の平均
25.0使っていない人の最高
24.8使っている人の平均

1995年のKouriらの研究で、ジムの男性157人を「使っていない74人」と「使っている83人」に分けて比べた結果です。使っている人の中には30を超える人もいました。でも、使っている人にも25未満の人はたくさんいたのがポイントです。

薬物を使っていない人と使っている人の正規化FFMIの分布の模式図。非使用は平均21.8、使用者は平均24.8
図:正規化FFMIの分布(Kouri 1995の平均・標準偏差から描いた模式図)。2つの山はかなり重なっている

25を超えるナチュラルは「レアだけど、いる」

よくある誤解

FFMI 25超え=ナチュラルじゃない

本当は

25は「かなりレア」の目安。超えるナチュラルも報告されている

その後の研究では、米国の大学アメフト選手の約4人に1人がFFMI 25を超えていたという報告があります。ドーピング検査がある団体のナチュラル選手の研究でも、これまでの目安は見直しが必要とされています。

「肩と僧帽筋がデカい=クロ」はほぼ俗説

肩・僧帽筋だけでは決められない。上半身ばかり鍛える人は、ナチュラルでも肩が目立つ。

「肩や僧帽筋は男性ホルモンを受け取る場所が多いので、薬を使うと特に大きくなる」という説があります。でもこれは限られた研究にもとづく話で、反対の結果も出ています。体の一部分ではなく、全身のバランスで見る必要があります。

骨の太さに対する筋肉の量も「目安」にすぎない

手首や足首など骨の太さに対して、どれだけ筋肉が乗っているか(筋骨比)も、よく使われる目安です。でも2024年の研究では、ドーピング検査を受けたナチュラル選手11人のうち5人が、その「上限」を超えていました。

写真はかんたんに「盛れる」

同じ人でも、撮り方しだいで別人に見える。
照明を落としたジムの内装
上からの強いライトは、筋肉のミゾを実際より深く見せますPhoto: Salman Sidheek / Unsplash
写真の見え方を変える5つの条件:パンプ、照明、日焼けとオイル、脱水、角度とレンズと加工
図:写真の見え方を変える5つの条件
  • パンプ直後トレーニング直後は筋肉が一時的に張って大きく見える
  • 上からの強いライト影で筋肉のミゾが深く見える
  • 日焼け・オイル筋肉の輪郭がくっきりする
  • 大会前の調整(水抜き・カーボアップ)皮膚がうすくなり、血管が浮く
  • 角度・レンズ・加工広角レンズや下からのアングルで印象が変わる

さらに体脂肪率の測り方で、FFMIは1〜2ポイントぶれます。他人の写真や自己申告の数字から「クロ」と決めつけるのは、データで見ても無理があります。

ナチュ判定の結果画面の例。ナチュラル限界度71%、ランクは「何飲んでるの?」と聞かれる体
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おまけ:実際、どれくらいの人が使っている?

3.3%世界の生涯使用率
(男性6.4%・女性1.6%)
13.5%ドイツのジム利用者
約1,800人の匿名調査

187の研究をまとめた2014年のメタ分析と、ドイツの113施設での調査の数字です。女性のボディビルダーでは16.8%という報告もあります。一方、日本のジム利用者を対象にした信頼できる大きな調査は、今のところ見当たりません。

筋肉増強剤には、心臓・肝臓・ホルモンへの深刻な副作用があります。医師の処方なしで使うことは、健康の面でも法律の面でも大きなリスクがあります。

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まとめ

  • ナチュラルの平均はFFMI 21.8くらい、上の端は25くらいただし例外はいる
  • 肩・僧帽筋の大きさだけでは決められない全身のバランスで見る
  • 写真の条件と測り方で、見た目も数字もすぐ変わる写真1枚で見抜く方法はない
  • 「Natty or Not?」はネタとして楽しむ他人を決めつけるのはやめておこう
  1. Kouri EM, Pope HG, Katz DL, Oliva P. Fat-free mass index in users and nonusers of anabolic-androgenic steroids. Clin J Sport Med. 1995;5(4):223-228.
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ナチュ判定 編集部

研究論文と公的機関の情報をもとに、ナチュラルで鍛える人の「現在地と伸びしろ」を数字で解説しています。記事の数字には出典を載せています。

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